【防災① 自分で守る(自助)】

(二俣川ニュータウン)

 関東地方には今後三十年以内に震度6弱以上の大地震が起こる確率が70%と言われており、防災への備えは待ったなしです。二俣川ニュータウンでは住民の生命と財産を守るために防災活動を活発に展開しており、ここにご紹介します。

1 先ずは、自分で守る「自助」が第一

 二俣川ニュータウンの地域で最も被害が大きいと予測されるのは大地震です。災害への取り組みは「自分の命は自分で守る」の「自助」、「地域は自分たちで守る」の「共助」、そして「行政、消防機関等による救助・救援等」の「公助」の3つによる連携によるものとしています。

(株)イエステージ kai のホームページに基づき加筆
(株)イエステージ kai のホームページに基づき加筆

 地震が起こった時、先ずは自分で家と家族の命を守る「自助」が大切です。

 地震 が起こったら取り敢えず、地域防災拠点に行けば何とかなる、と思っている方が少なからずいますが、とんでもない誤解です。その理由は、 

①近年発生した地震でけがをした原因を見てみますと、ケガをした約30%~50%の方は家具の転倒や落下などによるものでした。つまり、地震直後に家でけがをしてしまい、地域防災拠点に避難するどころではない方が少なくないということです。

(東京消防庁ホームページから)

 ②二俣川ニュータウン連合町内会の地域防災拠点は旭中学校と中沢小学校の2か所ですが、大震災などが発生したとき収容できる人数はそれぞれ数百人程度、と言われています。二俣川ニュータウンには10,000人以上の住民の方が住んでいますので、9割以上の方は地域防災拠点には入れないという現実があります。

 ほとんどの方は自宅で避難生活を送らなければならないのです。


2 自助活動のいろいろ

(1)先ずは、自宅の耐震化を進めよう

阪神淡路大震災では、多くの方が倒壊した自宅の下敷きになって亡くなったりケガをしました。昭和56年5月31日以前に建築確認を受けて着工された木造住宅は耐震基準が低く、大地震で倒壊の恐れが高いので改修工事が必要です。

 横浜市では、地震に強い安全なまちづくりを目指しており、耐震診断や耐震改修工事に助成制度を設けていますので、ぜひ横浜市に相談してください。

 

(対象住宅)

 ①昭和56年5月31日以前に建築確認を受けて着工した2階建て以下の在来軸組構造木造住宅

 ②診断費用は無料

 

(問合せ先) 横浜市建築局建築防災課 電話番号:045-663-3255


(2)家具の転倒などの対策をしっかりやろう

①背の高い家具などの配置を見直そう

東京消防庁ホームページから
東京消防庁ホームページから

②家具の固定、ガラスの飛散防止対策をしよう

東京消防庁ホームページから
東京消防庁ホームページから

(3)備蓄は最低3日分、できれば1週間分を

 電気やガス、水道などのライフラインが止まった場合に備えて、普段から飲料水や保存のきく食料などを備蓄しておきましょう。

 防災のために特別なものを用意するのではなく、できるだけ普段の生活の中で利用されている食品・飲料を備えるようにしましょう。(賞味期限が近づいた非常食を日常生活で食し、うまく回転させる)→ 「ローリングストック」を

日本気象協会のホームページから
日本気象協会のホームページから

 食料・飲料・生活必需品などの備蓄の例(人数分用意しましょう)

 ・飲料水 3日分(1人1日3リットルが目安)

 ・非常食 3日分の食料として、ご飯(アルファ米など)、ビスケット、板チョコ、カップ麺、レトルト食品など

 ・トイレットペーパー、テイッシュペーパー、ライター、懐中電灯、電池、カセットコンロ、ガスボンベ、携帯用充電器、防寒具など

 ・ポリ袋(調理の先、水を無駄使いしないよう、食材をポリ袋に入れて煮炊きする)

 ・救急用品(ばんそうこう、包帯、消毒液、常備薬等)、生理用品、乳児用液体ミルク、携帯トイレ、水のいらないシャンプー

 ・貴重品(預金通帳、印鑑、現金、健康保険証など)

 *大規模災害発生時には「1週間分」の備蓄が望ましいとされています。

*飲料水とは別に、トイレを流したりする生活用水も必要です。日頃から、水道水を入れたポリタンクを用意する、お風呂の水をいつも張っておく、などの備えもしておきましょう。

〇このほかに、冬の寒い時期に被災することも考えて、断熱用のアルミシートや寝袋などを用意しておくことをお勧めします

 〇また、長時間の停電に備えてスマホ用の充電器や家庭用の蓄電池を用意しておくことが家族等との連絡をとるためには必要です。


(4)簡易トイレ(トイレパック)の用意も忘れずに

 大震災の後はさまざまなインフラがストップします。停電、断水、排水管や下水管、浄化槽などの損傷で家のトイレは使用できなくなるリスクが非常に高まります。また、避難所の仮設トイレは多くの人が利用するため混雑します。

そこで役に立つのが「簡易トイレ(トイレパック)」の準備です。「一日5回✕1週間✕家族の人数分」が備蓄の目安です。



(「くらしのなかに 防災ニッポン」のホームページから)

 

 

〇トイレパックについては、ビニール袋、凝固剤もセットになったものが市販されていますので、それらを備蓄しておくのもお勧めです。

 

使用済みのトイレパックは、庭などには埋めずに保管しておいて、口をしっかりと閉じて他のゴミと分けて燃えるごみの回収日に出してください。



(5)家から避難するときは必ずブレーカーを落としましょう

 地震後に停電があったときに、自宅から避難するときは必ず、ブレーカーを落としましょう。

 というのは、①地震で電気コードやコンセントが傷ついた、②暖房器具やヘアドライヤーなどの電気器具が地震で倒れていたり、可燃物に覆われていた、などが原因となって、給電再開時にこれが火元になって通電火災が起こるからです。阪神淡路大震災では、火災の約6割がこの「通電火災」によるものといわれています。

 通電火災を防止するため、最近では地震(震度5強以上)を感知して自動的にブレーカーを落とす機械(感電ブレーカー)も出てきていますので、参考にしてください。

 

(配電盤タイプと別付けタイプ)



(6)家族や友人との連絡手段を日頃から決めておこう

 大災害が発生すると普段使用している固定電話、携帯電話での通話はつながらなくなります。それは、通信会社が消防・警察などの緊急度・公共性の高い通話を確保するために一般の通話に規制をかけるからで、私たちは家族や友人に安否を連絡することができなくなってしまうのです。

 そこで、いざという時に途方に暮れないよう、災害発生時でも安否確認ができる連絡手段を日頃から家族や友人と決めておきましょう。

①携帯電話もパソコンも余り得意ではないという方


㋐公衆電話の利用

  二俣川ニュータウンでは町内会館(第5バス停の郵便局の裏)の外に公衆電話(コインでもテレカでも両方使用できま 

  す)を設置しています。但し、災害に時には混雑して長時間待たされるのをあらかじめ承知しておいてください。 

㋑災害用伝言ダイヤルの利用

 

  固定電話、携帯電話、公衆電話すべてで利用できるのがこの方法です。

  録音できるのは30秒で、被災状況により保存期間、伝言数は変わります。


(2)携帯電話・パソコンができる方

 

㋐SNSができる方

 

災害で通話が制限されても、電子メールやSNS(LINEやFacebookなど)を利用して家族や友人連絡が取れます。

スマホをご利用の方は、LINEのグループ機能を利用すれば簡単に連絡が交換できますので、是非ご家族の中でSNSが得意な方に設定してもらい、日頃から使い方をマスターしておきましょう。

→ 「LINE」のともだち・グループ機能の使い方は、こちらをクリックしてください。

 

LINEの良いところは、気楽に簡単に家族や友人と連絡が取りあえることです。写真や動画の送信や顔を見ながらのテレビ通話(ビデオ通話)も可能です。日頃から利用していれば、災害のいざという時にも困りません。

 

㋑WEB171のメール機能を利用する

 

 災害用伝言ダイヤル171のメール版です。口頭での伝言より正確に伝えられるメリットがあります。